更新日:2025年5月28日 (水)

公開日:2024年6月12日 (水)

家事調停を弁護士に依頼するメリットは何か

家事調停を弁護士に依頼するメリットは何か 家事調停を弁護士に依頼するメリットは何か

サマリー

配偶者との離婚や別居に当たっての婚姻費用の請求、別居している子どもとの面会交流、遺産の分割などを求めて裁判所に調停を起こす人も少なくありません。

近時は、こういった家事調停を弁護士に依頼する人が増えています。

しかし、一方で、弁護士費用が支払えるか不安で依頼をためらっている人、弁護士に依頼する効果が今ひとつわからないという人もいるでしょう。

そこで今回は、家事調停を弁護士に依頼するメリットについて解説します。

法的に有効な主張ができる

悪化した夫婦関係・家族関係においては、相手にされた様々なことやそれに対する複雑な自分の思いがないまぜになり、気持ちが整理できないものです。

そのため、当事者本人が家事調停に臨むと、整理できないまま心情を吐露することになりやすく、その結果、調停委員になかなか理解されず、思ったとおりの進行にならないことも少なくありません。

しかし、調停を弁護士に依頼すれば、当事者から聴き取りを重ねて、主張したいことをしっかり整理し、例えば、「モラハラにより精神的苦痛を被ってきた」などのように法的に有効な形で主張できます。

そうすると、調停委員にも主張の趣旨が伝わりやすくなり、話を傾聴してもらいやすくなります。

必要な証拠の整理・収集ができる

裁判ほどではありませんが、近年は、家事調停においても、主張の内容によっては相当程度の証拠を提出することが求められるようになりました。

離婚調停を例にとると、養育費の算定に用いるための収入資料や、財産分与の額を決めるための預金通帳、不動産の査定報告書はもちろんのこと、不貞やDVの存在を証明する資料もある程度の証拠の提出が必要とされます。

そして、当事者本人の眼から見て証拠になると思ったものが、実際には証拠としては弱かったり、逆に証拠にならないと考えていたものが、実は証拠として有用だったりということがあります。思わぬところに証拠が存在していることもあり、収集が必要な場合もあります。

弁護士は、実務的な観点に立って、有効な証拠は何か、どのような証拠を収集すべきか判断できます。

弁護士に依頼して、整理・収集した証拠を提出すれば、当事者本人でやるよりも良好な結果につながりやすいといえます。

解決に向けての戦略を立てやすくなる

調停はあくまで、調停委員を介して、当事者が協議して解決を目指す手続です。そのため、相手の主張や証拠によっては、解決に当たり妥協が必要なこともあります。

当事者本人が調停に臨むことになると、解決を急ぐあまり、相手の主張を全て飲んでしまって、本当は納得がいかないのに調停を成立させてしまうことがあります。

逆に、自分の主張に固執しすぎて全く歩み寄りをしなかったばかりに、調停不成立で終了してしまうこともあります。

弁護士に依頼すれば、依頼者の意向を踏まえた上で、訴訟や審判など、調停不成立後の次の手続への移行も視野に入れながら、妥協すべき点、妥協してはいけない点の取捨選択や、妥協する場合にどこまで妥協すべきかなどの検討をしてもらえます。

調停委員の対応が丁寧になる

筆者の経験や知人の弁護士からも聞く話ですが、当事者本人で申し立てた調停に途中から依頼を受けて弁護士が出席すると、依頼者から「調停委員の対応が丁寧になった」といわれることが何回もありました。

当事者本人で調停をしている方からの法律相談を受けると、調停委員が相手方に肩入れをして、その主張を自分に押し付けてきていると感じられるケースも少なくないように見受けられます。

当事者本人が調停に出征している場合、主張していることの趣旨がなかなか調停委員に伝わらず、その結果、調停委員が何度も確認したり、相手方の主張に分があると判断したりして上記のような対応になっている可能性もあります。

このような状況は、弁護士が調停に手続代理人として参加して、主張や証拠を整理して有効に主張することによって改善されます。

その結果、調停委員の対応が丁寧になるものと考えられます。

もちろん、調停委員もなので、中には、当事者間の力関係を見て、説得しやすい方を説得しようとする人もいないとはいえません。

そういう調停委員に対しては、弁護士が手続代理人として同席すること自体が牽制となり、やはり対応が丁寧になるといえます。

相手方と会わないで済む

家事調停では、原則として、調停の冒頭に、当事者を同席させての手続の説明を行います。

もちろん当事者本人が出席しているときでも、「相手との同席は控えたい」と伝えれば回避できる場合もありますが、深刻なⅮⅤや虐待があるなどの訴えがない限り、回避してもらえないことも少なくありません。

DVを理由とする離婚を求める調停の場合には、調停の席で会わないだけではなく、手続の前後や合間に裁判所の庁内で会うのも回避する必要があります。

しかし、当事者本人の調停の場合には、事案の深刻さがなかなか裁判所に伝わらず、相手との接触を回避する手立てを裁判所に取ってもらえないことも少なくありません。

これに対して、弁護士が手続代理人として介入する場合には、調停申立ての時点で、「DV(あるいはモラハラ)の事案であり、相手方に遭うことにより、精神的に苦痛をおぼえるので、庁内で一切接触しないで済むよう配慮してもらいたい」といった申し出をすることができ、その結果、冒頭の手続説明を別々に行ってもらったり、裁判所への出頭時刻をずらしてもらったり、待合室の場所を会わないで済む場所にしてもらったりという配慮を受けることができます。

近時は、電話調停やウェブ調停が活用されることも増えており、特に当事者が裁判所の遠方に居住しているケースやDVがあり裁判所内で遭遇することに危険を伴うケースなどに用いられています。

この方法も、弁護士が手続代理人としてついている場合の方が、調停内容が外部に漏れない事務所内の会議室を用いて出席することが可能であるため、採用されやすいという事情があります。

まとめ

以上で解説したとおり、家事調停で弁護士を介入させるメリットはとても大きいといえます。

冒頭に書いたとおり、弁護士に頼む資力がないという理由で、依頼を躊躇する方も少なくありません。

しかし、家事調停を依頼した場合の弁護士費用は事務所によって様々です。弁護士によっては、事案に応じて分割払いに対応してもらえることもあります。

ですので、弁護士費用について心配している方は、事務所のウェブサイトを確認して、家事調停を依頼した場合の費用を確認するのが良いでしょう。

依頼者の目線で多様な対応をすることができるのは、離婚問題に精通した弁護士です。

当事務所は、離婚問題に詳しい弁護士が揃っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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