更新日:2026年4月22日 (水)

公開日:2025年5月9日 (金)

不同意性交等罪の時効は15年|法改正前の行為は遡及する?

不同意性交等罪の時効は15年|法改正前の行為は遡及する? 不同意性交等罪の時効は15年|法改正前の行為は遡及する?

サマリー

2025年現在の不同意性交等罪の公訴時効は15年です。

ただし、法改正が行われれば、時効を迎えていない犯罪にも、時効の延長が適用されます。他にも、適用される罪名や被害者の年齢によって、時効が長くなることもあります。

実際に、時効が成立しているように見えた事案でも、別の罪が適用されて有罪となった事例があります。

不同意性交等罪で時効を迎え、罪から逃れようとしても、さまざまなリスクが生じます。

この記事では、不同意性交等罪の時効について以下の点を解説します。

不同意性交等罪の時効・法改正による影響
不同意性交等罪の時効は遡及するか
不同意性交等罪の時効成立を待つリスクと対処法
実際に時間が経過してから逮捕・有罪となった事例
不同意性交等罪の時効期間は長く、警察が捜査を継続したり、再開したりすることである日突然逮捕される可能性があります。

突然の逮捕が不安な人や、被害者に謝罪したい人はネクスパート法律事務所にご相談ください。

不同意性交等罪の時効

不同意性交等罪は、被害者の同意のない状態や、被害者が同意しない意思を示すことができない状態に乗じて性交などを行った場合に成立する犯罪です。

2023年7月13日の刑法改正で新設されましたが、それ以前は強姦罪や強制性交等罪として定められていました。

近年性犯罪に関しては、法改正が行われたため、犯罪が行われた時期によって適用される罪、それに伴い時効の期間も異なります。

以下では、不同意性交等罪の公訴時効、民事事件の時効、被害者が未成年の場合の時効について解説します。

不同意性交等罪の公訴時効は15年

前述のとおり、2025年現在の不同意性交等罪の公訴時効は15年です。

公訴時効とは、検察が容疑者(被疑者)を、刑事裁判で訴えることができる期限のことです。公訴時効は、犯罪行為を終えた時点から、時効のカウントが開始されます。

公訴時効が成立した場合は、検察は被疑者を裁判にかける(起訴)ことはできませんし、有罪・無罪に関わらず、訴える権利(公訴権)が消滅したとして刑事裁判が打ち切られます(免訴判決・刑事訴訟法第337条4号)。

時間経過により、証言が曖昧になり、証拠が散逸するなど冤罪のリスクを回避するために、公訴時効が定められています。

なお、2023年6月23日から、性犯罪の公訴時効について、それぞれ5年延長されました。

罪名 法改正前(2023年6月23日以前) 法改正後(2023年6月23日以降)
不同意性交等罪・監護者性交等罪 10年 15年
不同意わいせつ等致傷罪・強盗・不同意性交等罪 10年 20年
不同意わいせつ罪・監護者わいせつ罪 7年 12年

延長の背景には、被害者に大きな精神的苦痛を与え、性犯罪の性質上、被害申告が困難である点が考慮され、公訴時効の期限を延長したとされています。

参考:「共同参画」2023年9月号 性犯罪に関する法改正等について – 男女共同参画局

未成年の被害者は成人まで時効が進行しない

2023年6月23日の施行で変更となった点は、時効の延長だけではありません。

時効の延長の他に、被害者が18歳未満の場合は、被害者が成人をするまで公訴時効が進行しません

例えば、不同意性交等罪の被害者が15歳だった場合は、被害者が成人するまでの3年、成人してから15年をあわせて、公訴時効は18年となります。

不同意性交等罪の民事事件の時効は3~20年

被害者の同意がない状態で性交を行うことは、民法上の不法行為にも該当します。

不法行為に対する損害賠償請求を求める時効は、①被害者が加害者を知った時から3年、もしくは、②事件の発生から20年です。

そのため、警察の捜査で加害者が特定されれば、民事事件の時効はその時点から進行します。

仮に、加害者が特定できない場合でも、事件発生から20年は時効が成立しません。

さらに、2017年の民法改正により、生命や身体に対する不法行為の時効は、加害者を知った時から5年になりました。

同意のない性交により被害者がケガをしたような場合、民事事件の時効は5年、もしくは20年となります。

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不同意性交等罪の時効は遡及する?

不同意性交等罪は2023年7月13日から施行された罪ですが、それ以前の行為については、どのように扱われ、時効も同様に延長されたものが適用されるのでしょうか。

刑法の改正は何度か行われており、2017年以前は強姦罪が適用されていました。

2017年7月13日からは、強制性交等罪が施行され、これを経て不同意性交等罪となりました。

罪名 期間 時効
強姦罪 2017年以前 10年
強制性交等罪 2017年7月13日以降 10年
不動性交等罪 2023年7月13日以降 15年

時効は上記のとおり異なりますが、公訴時効を迎えていない犯罪については、改正後の延長された公訴時効が適用されます。

刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律の附則(不足を補うための規則のこと)には、以下のとおり、公訴時効が完成している罪には改正後の公訴時効を適用しないとしていますが、公訴時効を迎えていないものについては、適用されるとしています。

(公訴時効に関する経過措置)

第五条 第二条改正後刑事訴訟法第二百五十条第三項及び第四項の規定は、第二条の規定の施行の際既にその公訴の時効が完成している罪については、適用しない。

2 第二条改正後刑事訴訟法(施行日以後においては新刑事訴訟法)第二百五十条第三項及び第四項の規定は、刑法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百五十六号)附則第三条第二項の規定にかかわらず、第二条の規定の施行の際その公訴の時効が完成していない罪についても、適用する。

引用:刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律 – 衆議院

そのため、2023年6月23日時点で、公訴時効が完成していない不同意性交等罪など、性犯罪については、延長された公訴時効が適用されます。

一方で、不同意性交等罪が施行される前の犯罪については、強制性交等罪が適用されるため、強制性交等罪の罰則で処罰されることになります。

証拠がなくても不同意性交等罪で処罰される?

同意のない性交は許されませんが、中には同意が曖昧だったけど、処罰されるのではないか、相手が後から同意を撤回してきたら処罰されるのだろうかと不安に感じる人は少なくありません。

同意のない性交をした場合、証拠がなくても、被害者の証言だけで処罰されるのでしょうか。

以下では、そもそも不同意性交等罪の構成要件についてや、証拠がない状況で処罰されるかどうかについて解説します。

不同意性交等罪の構成要件

不同意性交等罪は、被害者の同意しない意思を形成し、意思表明が困難な状態にさせること、またはその状態に乗じて性交や性交類似行為を行った場合に成立します。

性交や性交類似行為とは、性交、肛門性交、口腔性交、または膣や肛門に身体の一部や物を挿入する行為を指します。

被害者の意思表明が困難となる理由やその状態には、以下のようなものが該当します。

  1. 暴行や脅迫すること
  2. 心身の障害を起こす、それに乗じる
  3. アルコールや薬物の影響
  4. 睡眠などの意識不明瞭の状態
  5. 被害者が同意しない意思を表明できないような不意打ち的な行為
  6. 恐怖心を抱かせる・驚愕させる
  7. 虐待に起因する心理的反応
  8. 経済的・社会的地位に基づく影響力による不利益を憂慮させること

さらに重要なのは、被害者が13歳未満の場合、同意があっても不同意性交等罪が成立します。

同様に、被害者が13歳以上16歳未満で、行為者が5年以上歳が離れている場合にも、不同意性交等罪に該当する点にも注意が必要です。

参考:刑法第177条 – e-Gov

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不同意性交等罪の立証責任は検察官が負う

仮に不同意性交等罪が疑われる事案であっても、犯罪の立証責任は検察官が負います。

これは一般的な民事裁判でも同様ですが、訴えた側が不法行為があった事実を証明しなければなりません。

検察官が犯罪を立証する際に要求されるのは、通常の一般人なら誰でも疑いを差し挟まない程度に有罪であることとされています。

そのため、単に被害者が被害を訴えただけで、検察が被疑者を起訴することはありません。

なお、日本の刑事裁判の有罪率は99%と異常に高い割合ですが、これは検察が確実に有罪となる事案しか起訴しないといわれています。

法務省によると、2023年の不同意性交等罪の起訴率は33.4%であるため、実際の起訴率はそこまで高くはありません。

ただし、不起訴処分となった事案の中には、被害者と示談を成立させて、不起訴になった事案もあるため、不起訴=無罪ではありません。

被害者の証言に加えて、明確な証拠が出れば、示談が成立していても起訴されることもあります。

参考:令和6年版 犯罪白書 第2編 犯罪者の処遇 第2章 検察 第4節 被疑事件の処理 – 法務省

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被害者の証言だけで処罰されることはない

前述のとおり、被害者の証言だけで起訴や処罰されることはありません。

しかし、警察は被害者の証言だけでなく、被害者、加害者両者の事件前後のやり取りや、行動なども重視し、捜査を行います。

例えば、被害者の証言や、事件後の行動、加害者とのやり取りなどから、被害者の証言の信用性が高いと判断されたり、加害者の供述に一貫性がないと判断されたりすれば、起訴の可能性も否定できません。

このようなケースでは、弁護士に相談して適切なサポートを受けることが重要です。

不同意性交等罪で有力となる証拠

不同意性交等罪では、被害者・加害者の証言や供述のほか、下記のような証拠も重視されます。

  • 被害者と加害者の前後のやり取り(LINEや通話記録)
  • 被害者と加害者の上下関係
  • DNA鑑定の結果(精液、唾液、血痕、爪痕、尿など)
  • 衣類
  • 防犯カメラの映像
  • 医師の診断書
  • 薬物やアルコールの検査結果
  • 第三者の目撃証言 など

不同意性交等罪の時効成立を待つリスク

不同意性交等罪の時効は15年、未成年の場合は被害者が成人してから15年となり、公訴時効が成立するまでの期間は長いといえます。

さらに、公訴時効の成立を待っていても、以下のようなリスクが生じることが考えられます。

  • 性犯罪は検挙率が高い
  • 時間が経過していても警察は捜査を継続する
  • 時間が経過しても被害者が訴えることがある
  • 公訴時効が延長することがある
  • 突然逮捕されることがある

性犯罪は検挙率が高い

不同意性交等罪の時効成立を待つ前に、犯罪が発覚して警察に捜査される可能性があります。

それは、性犯罪の検挙率が高いためです。法務省によると、2023年の不同意性交等罪検挙率は76.5%でした。

2020年の男女共同参画白書によると、同意のない性交などの被害に遭った人と加害者との関係で多いのは、交際相手や元交際相手(女性の31.2%)、学校や大学の関係者(男性の23.5%)、配偶者(女性の17.6%)、全く知らない人(男性の17.6%)でした。

その多くは相手と面識があるため、警察の捜査で特定される可能性が高いです。

時間が経過していても警察が捜査を行う可能性がある

仮に、不同意性交があった時点から時間が経過していても、警察が捜査を行う可能性があります。

例えば、事件当時被害者が未成年者で、成長に伴い、性被害を認識して被害を訴えることも考えられます。

さらに、事件から相当の年数が経過していても、別の事件でDNAが一致し、時効前に起訴・有罪となることもあります。

同様の犯罪を複数回繰り返していれば、いずれ警察が加害者に辿り着くことになるでしょう。

公訴時効が停止することがある

公訴時効は以下のような事情があると、時効のカウントがストップすることがあります。

  • 犯人が国外にいる
  • 犯人を起訴した
  • 共犯者を起訴した など

犯人が国外にいる場合、公訴時効が停止するケースはテレビドラマなどで見たことがある人もいるかもしれません。

あと少しで時効が成立するような場合でも、検察が被疑者や共犯者を起訴した場合は、公訴時効が停止します。

公訴時効の停止とは異なりますが、たとえば不同意性交等罪が適用される場面で、被害者がけがを負っていた場合には、不同意性交等致傷罪が適用され、公訴時効は20年となります。

実際に、事件発生から長期間が経過し、公訴時効が成立していたと思われた事案で、事件から10年以上後に被害者がPTSDと診断されたことにより、強姦致傷罪が適用され、有罪判決が下された例もあります。

被害の程度によっては、適用される罪名が変わり、起訴や有罪となる可能性があるため、時効が経過すれば逃げ切れると考えるのは誤りです。

突然逮捕されることがある

事件から時間が経過していても、被害者が被害を訴えることで、警察が捜査を開始し、時間が経過してからある日突然逮捕されることも十分あり得ます。

実際に、2024年には、10年前の強姦事件について、男性が逮捕されています。

事件のことを忘れて生活していても、ある日突然警察が訪ねてきて、家族の目の前で逮捕されたり、会社に事件が知られたり、実名報道されて社会的信用を失ったりするリスクは常に存在します。

参考:10年前の強姦・強盗致傷事件、37歳男を容疑で逮捕…現場の近隣では複数の性的暴行事件 – 読売新聞オンライン

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時間経過後に不同意性交等罪などで逮捕・有罪となった事例

以下では、実際に事件から時間が経過していても、同意のない性交で逮捕や有罪となった事例を紹介します。

14年前の性暴力に懲役9年の判決

2024年、14年前の2010年に発生した性暴力事件をめぐり、当時中学校に勤務していた元校長の男性に対し、懲役9年の有罪判決が言い渡されました。

被告人は交際関係にあったと思っていたと述べ、合意の上だったと主張。弁護側は、準強姦罪が適用され、公訴時効(10年)が成立していると反論しました。

しかし、男性が事件当時に撮影していた動画をもとに法医学者が、被害者はケガをしていたと証言。

これにより、裁判所は準強姦致傷罪が成立すると認定、公訴時効は15年であるため、公訴時効は成立していないと判断されました。

参考:元校長による14年前の性暴力 異例の裁判で見えた「時効」の現在地 – 朝日新聞

時効が延長され15年前の性暴力で逮捕

15年前に発生した性犯罪事件に関連し、女性に対して性的暴行を加えた疑いで、男性が逮捕されました。

当初、強姦致傷罪に適用される公訴時効は15年とされていましたが、後に行われた法改正により、現在では不同意性交等致傷罪が適用されることとなり、公訴時効は20年に延びています。

警察はこの法改正を受けて、当時の捜査資料を再確認。過去の証拠を洗い直し、聞き込み範囲も拡大した結果、被疑者の特定に至りました。

最終的には、被害者の身体に残っていた痕跡と被疑者のDNAが一致したことが決定的な証拠となり、逮捕に踏み切ることとなりました。

参考:15年前の女性乱暴疑い、秋田市の47歳会社員を逮捕 公訴時効の延長で可能に、容疑は否認 DNA型が一致 – サンケイスポーツ

不同意性交等罪に関与した場合の対処法

性犯罪に関与した場合、公訴時効の成立を待つのは得策ではありません。

警察の捜査によって、加害者までたどり着き、家族の前で逮捕されたり、実名報道を受けたり、失職したりするリスクはつきまといます。

さらに、いつ逮捕されるかわからない不安におびえて生活しなければなりません。

以下では、不同意性交等罪に関与した場合の対処法を紹介します。

弁護士に相談する

性犯罪や不同意性交等罪に関与した場合は、刑事事件や性犯罪を解決した実績がある弁護士に相談するのが望ましいです。

刑事事件や性犯罪を解決した実績がある弁護士であれば、今後逮捕の可能性や、逮捕後の見通し、そして今何をすべきかについて、具体的なアドバイスが受けられます。

特に逮捕は突然行われます。そのような場合を想定して、家族や会社への説明、今後、いつ頃釈放されるのかなど、アドバイスを受けることで、対策を講じることが可能です。

さらに、性的な衝動が抑えられずに犯罪を行ってしまう場合は、弁護士に相談することで、犯罪行為をやめるきっかけにもなります。

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被害者と示談をする

性犯罪や不同意性交を行った場合は、被害者に謝罪し、示談を行うことが重要です。

もちろん、示談をしたからといって必ずしも罪から逃れられるわけではありません。

しかし、被害者と示談が成立することで、加害者が被害者に謝罪をしたことや、被害者が受けた精神的苦痛に対して一定の賠償を行ったことは、起訴や量刑判断の材料となります。

被害者の許しが得られれば、不起訴となることもあります。

さらに、被害者にとっても、裁判を起こさずに、精神的な苦痛に対して賠償を得られる機会にもなります。

ただし、犯罪の性質上、被害者が示談を拒絶することは少なくありません。

被害者に警戒心を与えないように謝罪を伝えるには、弁護士を通じて謝罪を申し入れた方がよいでしょう。

不同意性交等罪は、非常に重い犯罪であり、初犯でも実刑判決が下される可能性があります。だからこそ、被害者に誠心誠意謝罪をすることが重要です。

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自首する

性犯罪や不同意性交に関与した場合、自首するのも選択肢の一つです。

自首とは、犯罪が発覚する前に、自ら捜査機関に対して自分が犯人であると申告することです。自首すれば、逮捕されるリスクもありますが、自首は法律上の減軽事由に該当します。

(自首等)

第四十二条 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

引用:刑法第42条 – e-Gov

自首した場合は、裁判官の裁量で罪を軽くすることができます。不同意性交等罪の罰則である5年以上の有期拘禁刑の場合は、その罪の2分の1が減軽されます(刑法第68条)。

執行猶予がつく条件の一つは、言い渡される量刑が懲役3年以下の場合です。そのため、量刑が2年6か月となった場合は、執行猶予がつく可能性があります。

ただし、これは裁判官の裁量で判断されます。

被害者との示談が成立していない場合や、反省が見られない、社会の中で更生は不可能だと判断されれば、実刑判決となることもあります。

自首だけで罪が軽くなるわけではありませんが、自首することで反省の気持ちを示し、逮捕の不安を軽減することにもつながります。

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不同意性交等罪の時効に関するよくある質問

不同意性交等罪の示談金の相場は?

不同意性交等罪の示談金の相場は100~300万円程度とされています。

ただし、示談金は示談交渉の内容や、以下の要素によっても異なります。

  • 犯罪行為の悪質性(暴行や脅迫の程度、常習性)
  • 被害者の精神的な苦痛の度合い(ケガやPTSD、通院の必要性)
  • 加害者の資力・社会的な地位 など

特に、被害者に通院が必要な場合は、入通院費が生じることもあります。さらに、双方が納得しなければ示談は成立しません。

不同意性交等罪は、罰金刑が定められておらず、減軽事由がなければ執行猶予もつかないため、被害者の許しを得るために、示談金が高額となることもあります。

不同意性交等罪の立証責任は誰にある?

刑事事件においては、不同意性交等罪の立証責任は、被疑者を起訴した検察にあります。

一方で、民事裁判においては、加害者を訴えた被害者に、被害の立証責任が生じます。

しかし、証拠がない事案では、加害者を訴えるのは難しいことも少なくありません。

このような場合は、被害者側の支援に力を入れている弁護士に相談し、示談交渉を通じて、損害賠償請求を行うことが可能です。

不同意性交等罪の証拠がないと訴えられない?

刑事事件においては、不同意性交等罪の証拠がない場合でも、被害者や加害者の証言、事件前後のやり取りなどから、起訴される可能性がないとは言い切れません。

一方、民事事件の場合は、性被害を受けた証拠が必要です。

しかし、直接的な写真や動画、音声以外にも、医師の診断書や被害の内容を綴ったメモや日記が証拠となることもあります。

被害に遭った場合は、損害賠償請求や性被害の支援に力を入れている弁護士に相談して、適切な証拠を残すことが重要です。

性被害・性犯罪の時効は何年?

性被害や性犯罪の公訴時効は、適用される罪によって異なります。まとめると以下のとおりです。

罪名 内容 公訴時効
不同意わいせつ等致傷罪・強盗・不同意性交等罪 同意のない性交やわいせつ行為によってケガをした場合に適用 20年
不同意性交等罪・監護者性交等罪 同意のない性交、監護者による性交 15年
不同意わいせつ罪・監護者わいせつ罪 同意のないわいせつ行為や監護者によるわいせつ行為 

悪質な痴漢行為などはこれに該当する

12年
撮影罪 盗撮 撮影・保管などは3年 

不特定多数への提供や送信は5年

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まとめ

不同意性交等罪の公訴時効は15年です。民事事件の損害賠償請求の時効は、加害者を知った時から3年、事件から20年です。

さらに、被害者が未成年者だった場合は、成人を迎えるまで公訴時効が進行しません。

不同意性交等罪の公訴時効の期間は長く、被害者がケガをした場合は、不同意性交致傷罪が適用され、公訴時効は20年となります。

注意したいのは、時効が成立していない過去の事件についても、改正後の公訴時効が適用される点です。

このため、警察が継続的に捜査を行ったり、法改正に伴い再度捜査を行えば、加害者の特定に辿り着くことも予想されます。

公訴時効を待つには長く、数多くのリスクが生じます。そのため、犯罪行為に関与した場合は、弁護士に相談して適切な対応を行うことが重要です。

ネクスパート法律事務所では、これまで数多くの不同意性交等罪や痴漢・盗撮事件の解決に携わって参りました。

迅速な対応・守秘義務を順守致しますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

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