更新日:2026年2月16日 (月)

公開日:2022年8月19日 (金)

現行犯逮捕の要件|成立条件・通常逮捕や緊急逮捕との違いを徹底解説

現行犯逮捕の要件|成立条件・通常逮捕や緊急逮捕との違いを徹底解説 現行犯逮捕の要件|成立条件・通常逮捕や緊急逮捕との違いを徹底解説

サマリー

【30秒でわかる現行犯逮捕の要件】
現行犯逮捕とは、犯罪を実行中、または実行直後の人物を対象に、裁判官による逮捕状(令状)なしで身柄を拘束できる手続きを指します。
日本の刑事手続は原則として令状主義が採用されていますが、刑事訴訟法213条に基づき、誤認の可能性が低く緊急性が高い場合に限り例外的に認められる制度とされています。
現行犯逮捕が法律上適法と評価されるためには、

・時間的・場所的接着性(犯行直後であること)
・犯人の明白性(誤認の可能性が低いこと)
・逮捕の必要性(逃亡・証拠隠滅のおそれ)
という3要件を満たす必要があります。
これらは実務でも重要な判断基準とされています。

「家族が突然、目の前で現行犯逮捕されてしまった」という状況に直面すると、今後の刑事手続がどう進むのか分からず強い不安を抱きやすいものです。
現行犯逮捕は、警察官だけでなく一般人(私人)にも認められた制度ですが、刑事訴訟法上は乱用を防ぐために厳格な要件が設けられており、実務でも慎重な判断が求められます。

この記事で分かること

  • 現行犯逮捕が成立するための3つの法的要件
  • 準現行犯逮捕・通常逮捕・緊急逮捕との制度上の違い
  • 現行犯逮捕後に進む刑事手続の流れと弁護士が関与できる弁護活動のポイント

これらを理解することで、逮捕後の見通しを把握しやすくなります。

現行犯逮捕とは?意味・定義と令状なしの理由

現行犯逮捕とは、犯罪の実行中または実行直後に行われる無令状の逮捕で、刑事訴訟法が定める令状主義の例外として認められる手続きです。
犯行状況の明白性と緊急性が根拠となっています。
日本の刑事手続では、憲法と刑事訴訟法に基づき、裁判官が事前に逮捕状を発付しなければ身柄拘束を認めないという令状主義が原則とされています。
しかし、現行犯逮捕の場合は

  1. 犯行状況が客観的に明白で誤認のおそれが比較的低いこと
  2. 逃亡や証拠隠滅のおそれが高いと判断されること

から、刑事訴訟法によって例外的に令状なしの逮捕が認められています。

刑事訴訟法第213条
現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

ここでいう「何人(なんぴと)でも」には、警察官だけでなく、その場に居合わせた一般人(私人)も含まれるため、私人逮捕の根拠規定として位置づけられています。
これは、犯行の状況が明白で誤認の可能性が低く、かつ逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合には、迅速に身柄を確保する必要があるという刑事訴訟法上の趣旨によるものとされています。

【この章の要点まとめ】
・現行犯逮捕は、犯罪の実行中または直後に行われる例外的な逮捕。
・犯行状況が明白で、逃亡や証拠隠滅のおそれが高い場合に限り、令状なしで認められる。
・警察官だけでなく、その場に居合わせた一般人(私人)も行うことができる。

現行犯逮捕が成立する3つの要件とは

現行犯逮捕が適法に成立するかどうかは、単に怪しい人物を拘束すればよいというものではなく、刑事訴訟法や実務上の要件を満たしているかが重要になります。
実務でも、現行犯逮捕の適法性を判断する際には、次の3要件を満たしているかが重要な基準とされています。

  1. 犯罪の実行中または直後であること(時間的・場所的接着性)
  2. 犯人であることが明白であること(犯人の明白性)
  3. 逮捕の必要性があること(逃亡・証拠隠滅のおそれ)

以下、詳しく解説します。

要件①犯罪の実行中または直後であること(時間的・場所的接着性)

現行犯逮捕が認められるためには、犯罪の実行中または実行を終えた直後である必要があります。
「直後」といっても、単に時間が短ければ足りるわけではなく、犯行場所追跡の連続性など、具体的な状況を踏まえて判断されます。

【「直後」の境界線|時間的・場所的接着性】
「罪を行い終わった直後」に該当するかどうかは、単純に経過時間の長短だけで機械的に判断されるものではありません。
実務や裁判例では、次のような事情を総合考慮して判断されると考えられます。
・時間的な連続性
犯行から逮捕までの時間が短いほど、連続性(直後性)は肯定されやすいものの、明確に「何分以内であれば直後」といった一律の基準が定められているわけではありません。
特に、犯行直後から逮捕に至るまで追跡が継続していたかどうかは、連続性(直後性)を判断するうえで実務でも重視される要素です。
・場所的な接着性
逮捕場所が犯行現場から近いほど要件を満たしやすい傾向にありますが、これも距離だけで判断されるものではありません。
犯行現場から移動していても、追跡が途切れておらず、一連の行動として把握できる場合には、場所的接着性が肯定される余地があります。
・接着性の断絶
一方で、犯人を一度見失った後に相当時間が経過してから、外見や特徴が似ているという理由だけで身柄を拘束した場合には、「罪を行い終わった直後」とはいえず、現行犯逮捕の要件を欠くとして違法と判断される可能性が高くなります。
このような場合、警察は通常逮捕(逮捕状の請求)による手続きを選択すべきとされています。

要件②犯人であることが明白であること(犯人の明白性)

現行犯逮捕が適法と判断されるためには、逮捕される人物が犯人であることが客観的に明白であること(犯人の明白性)が求められ、誤認逮捕を避けるためにも重要な要件とされています。
単なる疑いや推測だけでは足りず、目撃証言や犯行状況、所持品などから合理的に判断できる事情が求められます。

  • 目撃情報:第三者や被害者が犯行の瞬間を現認している場合は、犯人の明白性を裏付ける直接的な事情となります。
  • 物証:盗品を所持している、凶器を手に持っているなど、犯行に関連する物証が確認できる場合も明白性の根拠となります。
【よくある誤解と注意点】
「あいつがやったに違いない」という強い推測や、「怪しい動きをしていた」というだけではこの要件を満たさないと考えられます。
単なる疑い(嫌疑)にとどまる場合には、現行犯逮捕は認められず、後述する通常逮捕(逮捕状による手続)が必要となります。

要件③逮捕の必要性があること(逃亡・証拠隠滅のおそれ)

現行犯逮捕であっても、常に逮捕が許されるわけではありません。 逃亡や証拠隠滅のおそれがあるかどうかなど、逮捕の必要性があるかが重要なポイントとなります。

【軽微犯罪の特例(刑事訴訟法第217条)】
30万円以下の罰金、拘留、科料に当たる軽微な罪(過失傷害など)の場合は、犯人の住居や氏名が明らかでない場合、または逃亡のおそれがある場合に限って、刑事訴訟法第217条により無令状での逮捕が認められるしくみになっています。
【この章の要点まとめ】
・現行犯逮捕には、①時間・場所の接着性、②犯人の明白性、③逮捕の必要性の3要件が必要。
・1つでも欠けると、現行犯逮捕は違法となる可能性がある。
・単に「怪しい」「疑わしい」だけでは足りず、客観的状況が重要。

一般人でも現行犯逮捕できる?私人逮捕の法的根拠とリスク

現行犯逮捕の大きな特徴は、一般人(私人)による逮捕が認められている点にあります。

私人逮捕の制限と注意点

現行犯逮捕は、警察官だけでなく一般人(私人)による逮捕も認められている、いわゆる「私人逮捕」が可能な制度である点にあります。

逮捕後は身柄を直ちに警察に引き渡す義務(刑事訴訟法第214条

一般人(私人)による現行犯逮捕後は、犯人の身柄を直ちに警察に引き渡す義務があり、自己判断で長時間拘束し続けることは認められていません。
したがって、逮捕したら即110番し、引き渡しを怠らないことが重要です。

実力行使(身体拘束)は必要最小限にとどめる

抵抗していない相手に対し、殴る・蹴るなどの過度な暴力行為は避ける必要があります。
実力行使を伴う身体的拘束は必要最小限にとどめることが重要です。

SNSや動画投稿での私人逮捕リスク(名誉毀損・プライバシー侵害など)

近年、いわゆる「私人逮捕系YouTuber」による動画が問題になっています。
現行犯逮捕そのものが適法であったとしても、その様子を撮影してインターネット上に公開する行為は、名誉毀損やプライバシー侵害など別の法的リスクを伴う点に注意が必要です。

名誉毀損・プライバシー侵害により民事・刑事責任を問われる可能性

逮捕される場面や顔、氏名、勤務先などをみだりに撮影・公開すると、たとえ実際に犯罪が成立していた場合であっても、名誉毀損やプライバシー侵害として民事・刑事責任を問われる可能性があります。

誤認逮捕による重大な法的リスク

痴漢や盗撮などを誤って犯人と決めつけて身柄を拘束した場合、現行犯逮捕の要件を欠き、
逆に法的責任を問われるおそれがあります。
特に、動画の再生数や話題性を目的として強引な身体拘束や動画公開を行った場合には、違法性が強く評価されやすくなります。

私人による現行犯逮捕は、あくまで緊急性の高い例外的手段です。
動画撮影やSNS投稿を前提とした行為は、法的に許容される範囲を容易に逸脱する点を理解しておく必要があります。

【この章の要点まとめ】
・現行犯逮捕は、一般人(私人)でも行うことが認められているが、私人逮捕として厳格な要件と運用が求められる。
・逮捕後は、身柄を直ちに警察へ引き渡す義務があり、自己判断で長時間拘束し続けることは認められない。
・要件を欠いた拘束や、動画公開などを伴う行為は、逆に違法となるリスクがあり、名誉毀損やプライバシー侵害などの法的責任を負う可能性がある。

私人逮捕を行う際の判断ポイント

  • 私人逮捕は、警察が到着するまで目の前で緊急事態が続いている場合に限って行うことが前提と考えられます。
  • 身柄拘束は、必要最短時間にとどめ、できるだけ早く警察に引き渡すことが重要です。
  • 過剰な暴力や威圧は避ける
  • 証拠は動画や写真で残すにとどめる

→ 現場での対応としては、「110番通報+無理のない範囲での追跡+証拠確保」が、一般的に賢明な対応といえます。
動画や写真の撮影・保存はあくまで警察に提出するための証拠確保にとどめ、SNSや動画サイトへの公開は法的リスクを伴う点に注意が必要です。

現行犯逮捕と準現行犯逮捕の違い|成立要件を比較

現行犯逮捕とよく混同されるものに、準現行犯逮捕があります。
両者は、令状が不要という点では共通していますが、「いつ、どのような状況なら逮捕できるのか」という許容範囲(要件)に明確な違いがあります。

比較項目 現行犯逮捕
刑事訴訟法第212条第1項)
準現行犯逮捕
刑事訴訟法第212条第2項)
成立のタイミング 犯行中または直後 犯行後「間がない」と認められる時
逮捕の根拠 犯人であることに疑いようがない場合 法律が定める4つの類型のいずれか
誤認のリスク 極めて低い 現行犯に比べると慎重な判断が必要

【区別のポイント】 現行犯は「犯行そのもの」を現認している場合、準現行犯は「犯行そのものは見ていないが、状況から見て犯人なのが明らか」な場合に適用される制度です。

準現行犯逮捕

準現行犯逮捕とは(刑事訴訟法第212条第2項)

準現行犯逮捕とは、厳密には「犯行の瞬間」ではないものの、一定の客観的な条件を満たすことで、現行犯人とみなして(準じて)取り扱う制度です。
通常、犯行から時間が経過すれば通常逮捕(令状)が必要になりますが、準現行犯は現場の切迫性犯人の明白性が認められる場合に限り、例外的に無令状での拘束を認めています。この適法性を分けるのが、次に解説する4つの類型です。

準現行犯と判断される4類型

刑事訴訟法第212条第2項に基づき、以下のいずれかに該当し、かつ「罪を行い終わってから間がない」と明らかに認められる場合には、準現行犯逮捕が成立します。

①犯人として追呼されているとき

被害者や目撃者から「泥棒!」「待て!」と追いかけられている状態です。
第三者から見ても、その人物が犯人であることが客観的に明らかであるため、逮捕が認められます。

②贓物や明らかに罪に使用したと思われる凶器を所持しているとき

贓物(ぞうぶつ)とは、犯罪によって得られた物、いわゆる盗品のことです。
例えば、ひったくり事件の直後に、被害者のバッグを手に持って走っている場合などがこれに該当します。

③身体や衣服に顕著な罪の痕跡があるとき

返り血を浴びている、衣服が激しく破れている、あるいは泥だらけであるなど、直前に犯罪に関与したことが顕著な証拠(罪跡)が外見から確認できるケースです。

④誰何されて逃走しようとするとき

警察官や被害者などから「お前は誰だ」「止まれ」と声をかけられた(問い詰められた)瞬間に、慌てて逃げ出そうとするケースです。
この挙動が、直前の犯行を強く裏付ける事情とみなされます。

【この章の要点まとめ】
・現行犯は犯行そのものを現認している場合。
・準現行犯は、一定の客観的状況から犯人と判断できる場合。

現行犯逮捕と通常逮捕の違い|成立要件・令状の有無を比較

通常逮捕は、事前の警察の捜査を経て、逮捕状を取得したうえで行われる、原則的な逮捕手続きです。

比較項目 現行犯逮捕
刑事訴訟法第212条第1項)
通常逮捕
刑事訴訟法第199条
令状(逮捕状) 不要 必要(事前に裁判官が審査)
タイミング 犯行中・直後 犯行から数日〜数か月後または数年後
逮捕できる人 警察・検察 + 一般人(私人) 警察・検察

【区別のポイント】 通常逮捕は、捜査によって証拠を固めてから行われる原則的な手続きです。
対して現行犯逮捕は、証拠が明白なためその場で直ちに捕まえるというスピード重視の手続き(例外的な手続き)といえます。

通常逮捕とは(刑事訴訟法第199条

通常逮捕は、日本の刑事手続きにおける原則的な逮捕方法です。
憲法が定める「令状主義」に基づき、裁判官が「本当に逮捕してよいか」を事前に審査することで、捜査機関による権力の乱用を防いでいます。
後日、警察が自宅にやってきて身柄を拘束されるケースや、任意同行を求められた後に署内で逮捕状が呈示されるケースは、この通常逮捕に該当します。

通常逮捕が認められるための2つの要件

通常逮捕が法的に有効であるためには、以下の2つの要件を満たし、かつ裁判官から逮捕状の発付を受ける必要があります。

①逮捕の理由(罪を犯したと疑うに足りる相当な理由)

客観的な証拠に基づき、その人が犯罪を行ったと判断できる高度な蓋然性(疑い)が必要です。
現行犯のような目の前での目撃は不要ですが、代わりに証拠品や証言などの積み上げが求められます。

②逮捕の必要性(逃亡するおそれ・証拠隠滅のおそれ)

嫌疑があっても、犯人が逃亡するおそれや、証拠(隠滅・口裏合わせ)を隠すおそれがない場合は、逮捕状は発付されません。

【この章の要点まとめ】
・通常逮捕は、裁判官の逮捕状を取得して行う原則的な手続き。
・犯行から時間が経過している場合は、原則として通常逮捕になる。
・一般人が行えるのは現行犯(準現行犯)逮捕のみ。

現行犯逮捕と緊急逮捕の違い|成立要件と適用場面を比較

緊急逮捕は、現行犯のように目の前で犯行が行われたわけではないが、重大な犯罪の疑いがあり、かつ令状を待っている余裕がないという極めて特殊な状況で認められるものです。

比較項目 現行犯逮捕
刑事訴訟法第212条第1項)
緊急逮捕
刑事訴訟法第210条
令状(逮捕状) 不要 原則不要(逮捕後、直ちに請求)
逮捕場所 犯行現場またはその直近 犯行現場以外(自宅や路上など)でも可能
対象となる罪 制限なし 重大犯罪(死刑または無期もしくは長期3年以上の拘禁刑)限定
犯行からの時間 犯行中・直後 一定の時間経過後でも、緊急性・重大性が認められれば可
実務上の頻度 多い 少ない

【区別のポイント】 現行犯逮捕は「今やっている人を捕まえる」手続きであり、緊急逮捕は「重大事件の犯人らしき人を偶然見つけたが、今捕まえないと逃げられる」という切迫した場面で使われる手続きです。

緊急逮捕とは(刑事訴訟法第210条

緊急逮捕とは、死刑または無期もしくは長期3年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したと疑うに足りる十分な理由がある場合に、裁判官の令状を待っていては犯人に逃げられてしまうという緊急事態に限り令状なしで身柄を拘束できる手続きです。
ただし、無制限な身柄拘束を防ぐため、逮捕した後は直ちに裁判官に逮捕状を請求しなければならないという厳格なルールがあります。
もし裁判官が逮捕状の発付を認めなかった場合は、その場ですぐに被疑者を釈放する必要があります。

緊急逮捕が認められるための3つの要件

緊急逮捕は人権侵害のリスクが高いため、以下の3つの要件を満たす必要があります。

①死刑または無期もしくは長期3年以上の拘禁刑に当たる罪

死刑または無期もしくは長期3年以上の拘禁刑に当たる罪(殺人、強盗、不同意性交等、放火など)に限られます。

②明白な嫌疑

通常逮捕の「相当な理由」よりも強い嫌疑が必要です。
「あの人が犯人に違いない」と言えるだけの、客観的で強い根拠(目撃証言との一致や、遺留品の所持など)が必要です。

③逮捕の緊急性

今この瞬間に身柄を確保しなければ、逃亡したり証拠を隠滅したりするおそれがあり、裁判官に令状を請求する時間的猶予がない状況であることです。

【この章の要点まとめ】
・緊急逮捕は、重大犯罪に限って認められる例外的な手続き。
・現行犯と異なり、犯行現場以外でも行われることがある。
・逮捕後は、直ちに裁判官の審査を受ける必要がある。

【総まとめ】現行犯・準現行犯・通常・緊急逮捕の比較一覧

記事のおさらいとして、4つの逮捕手続きの違いを一覧にまとめました。
ご自身やご家族がどの状況に当てはまるのか、改めてご確認ください。
比較一覧

どんな場合に現行犯逮捕される?されやすいケース・されにくいケース

現行犯逮捕が問題となる場面は、日常生活の中にも少なくありません。
実務上、現行犯逮捕が認められやすいケースと、成立しにくいケースを整理しておくことは重要です。

現行犯逮捕されやすいケース

現行犯逮捕は、犯罪行為が明白で、目撃や証拠が揃っている場合に認められやすいです。

  • 万引き:店舗スタッフや警備員(私人)による身柄確保が一般的。
  • 痴漢・盗撮:被害者や周囲の乗客によって現場で取り押さえられる。
  • 暴行・傷害:喧嘩の通報で駆けつけた警察官が、加害者をその場で逮捕。
  • ひき逃げ直後:事故直後に目撃者やパトカーに追跡され、確保される。

現行犯逮捕が成立しにくいケース

逆に、時間が経過していたり、証拠が不十分だったりする場合には、現行犯逮捕は成立しにくくなります。

  • 数時間が経過:犯行現場から立ち去り、時間が経過した後に発見された場合。
  • 第三者の誤認:似た服装の人を間違えて捕まえた場合(証拠不十分)。
  • 防犯カメラのみによる特定:その場ではなく、後日ビデオを見て特定された場合は通常逮捕となります。

現行犯逮捕されたらどうなる?その場で起こることと注意点

現行犯逮捕されると、その場で直ちに身柄を拘束され、警察署へ連行されるのが一般的です。
突然の出来事に動揺しやすい場面ですが、逮捕直後には知っておくべき権利や注意点があります。

現行犯逮捕された瞬間から起こること

逮捕されると、直ちに身柄が拘束されます。

  • 手錠・腰縄:逃亡防止のために使用されることがありますが、これは刑事手続上の有形力の行使として認められています。
  • 任意同行との違い:任意同行は拒否できますが、逮捕は強制的な身柄拘束であり、拒否や抵抗は認められません。

現行犯逮捕後に警察から受ける説明

現行犯逮捕時には、逮捕理由の告知や黙秘権・弁護人選任権など、法律で保障された権利が説明されます。
権利を理解することは、適切に対応するための第一歩です。

 

現行犯逮捕=すぐ釈放ではない

軽微事件でも一時拘束される場合があります。
「その日のうちに帰れる」とは限らないことを理解しておくことが望ましいです。

現行犯逮捕された後の流れ【時系列で解説】

現行犯逮捕後は、刑事訴訟法に基づき、一定の時間的制限のもとで手続が進められます。
ここでは、逮捕後から勾留、起訴・不起訴の判断までの流れを時系列で解説します。

逮捕後72時間以内に起こること

逮捕後の流れ

  • 逮捕から48時間以内(警察):取り調べを行い、検察官に事件を送るか(送致)、釈放するかを決定。
  • 送致から24時間以内(検察):検察官がさらに勾留(延長して拘束)が必要か判断し、裁判官に請求。
  • 勾留決定:裁判官が認めれば、さらに10日間〜20日間の身柄拘束が続きます。
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弁護士による「早期釈放・在宅事件」への切り替えが重要な理由

現行犯逮捕であっても、逮捕の必要性(逃亡・証拠隠滅のおそれ)が否定されれば、身柄拘束は続けられません。
この点を法的根拠に基づいて主張・立証していくのが、弁護士の重要な役割です。
現行犯逮捕後、弁護士が早期に介入することで、次のような対応を行います。

  • 身元引受人の確保:家族が監督責任を負うことを明確にし、逃亡のおそれがないことを具体的に示します。
  • 被害者との示談交渉:賠償や謝罪を早期に行い、被害回復が進んでいる事実を示すことで、
    勾留の必要性が低いと判断される方向に働きかけます。

特に、逮捕後72時間以内は、警察・検察・裁判官が「このまま身柄拘束を続けるべきか」を判断する重要な期間です。
この期間にどれだけ客観的事情を整えられるかが、早期釈放や在宅事件への切り替えに大きく影響します。 もっとも、釈放=事件終了ではありません。 身柄が解放されても捜査は継続され、最終的には起訴・不起訴の判断が行われます。
社会生活への影響を最小限に抑えるためには、不起訴処分の獲得まで一貫した弁護活動が不可欠です。

 

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現行犯逮捕に関するよくある質問(FAQ)

現行犯逮捕に関するよくある質問にお答えします。

現行犯逮捕されたら何日間拘束される?

最短で即日〜2日程度で釈放されることもありますが、勾留が決定すると起訴・不起訴の判断まで最長で23日間拘束されるのが一般的です。

現行犯逮捕されたら必ず有罪になる?

現行犯逮捕されたとしても、必ずしも有罪・前科がつくとは限りません。 弁護士が介在し、被害者との示談交渉を迅速に進めるなどの適切な対処をすることで、不起訴処分(前科がつかない解決)を目指せる場合があります。

防犯カメラ映像の証拠だけで現行犯逮捕になる?

防犯カメラの映像を「後から」確認して逮捕する場合は、通常逮捕です。 モニターをリアルタイムで監視していて、直後に現場へ駆けつけて捕まえる場合は、現行犯逮捕になり得ます。

まとめ|現行犯逮捕の要件を正しく理解し、早めに弁護士へ相談を

現行犯逮捕は、

  1. 犯行との時間的・場所的な接着性
  2. 犯人の明白性
  3. 逮捕の必要性

という厳格な要件を満たす場合に限り、例外的に令状なしで認められる手続きです。
現行犯逮捕後は、逮捕から72時間以内という短い時間の中で、
「このまま身柄拘束を続けるべきか」「釈放すべきか」が判断されます。
この段階での対応が、その後の勾留の有無や、社会生活への影響を左右する場合があります。
早い段階で弁護士に相談することで、

  • 逮捕の適法性や要件を冷静に確認できる
  • 早期釈放や在宅事件への切り替えを目指した対応ができる
  • 不起訴処分の可能性を見据えた弁護方針を立てられる

といった法的サポートを受けることが可能です。
ご本人だけでなく、ご家族が突然現行犯逮捕されてしまった場合も、一人で判断せず、できるだけ早く弁護士に相談することが有効と考えられます。
適切な初動対応が、その後の人生への影響を最小限に抑える一つの対応策といえます。
ネクスパート法律事務所では、刑事事件に強い弁護士多数在籍しています。
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ぜひ一度ご相談ください。

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