更新日:2026年4月21日 (火)

公開日:2020年4月19日 (日)

自首・出頭とは?自首・出頭の違い、メリットを解説

自首・出頭とは?自首・出頭の違い、メリットを解説 自首・出頭とは?自首・出頭の違い、メリットを解説

サマリー

自首も出頭も警察などの捜査機関に出向くことという点では一致しています。

しかし、自首の方法には捜査機関に出向く以外に書面による申告も許容されています。

また、出頭と異なり減軽を受けることができる場合もあります。

どんな点に違いがあり、共通する点があるのか以下詳しく解説してまいります。

自首・出頭とは

まずは、自首とは何か、出頭とは何かをご説明します。

自首とは

自首とは、①捜査機関(警察、検察)に犯人として特定される前に、②捜査機関に対して自ら進んで自己の犯罪事実を申告し、③その処分を求める意思表示のことをいいます。

これらの要件を満たしてはじめて自首が成立します。

以下、各要件における注意点をご紹介します。

要件①について

犯罪事実の申告は犯人として特定される前にする必要があります。

犯人として特定されており後は逮捕されるだけの状態、という中で申告しても自首は成立しません。

申告の方法は口頭又は書面です。

口頭による場合は、通常は実際に捜査機関に「出頭」して申告します。

書面による場合の方法としては、手紙・書面のほかFAXも可とされています。

他人(例えば、代理人弁護人など)を介しての口頭又は書面による申告も可と解されていますが、その場合は捜査機関の支配下に入れる状態を整えておかなければなりません。

要件②について

犯罪事実の申告は「捜査機関」に対して自らが行う必要があります。

つまり、知人・友人、家族、弁護士、裁判官などに犯罪を打ち明けても自首は成立しません。

また、代理人を通じて口頭で犯罪事実を申告しても同様です。

自発的に申告することが必要ですから、捜査官から追及されて渋々認めた、という場合には自首は成立しません。

また、記憶のあることをありのまま申告する必要があります。

刑を軽くするために敢えて犯罪事実の一部しか申告しない場合や虚偽の事実を申告した場合には、自首は成立しません。

要件③について

犯罪事実の申告には、自己を刑事裁判にかけることを含む処分を求める趣旨が明示的又は黙示的に含まれていることが必要です。

申告の内容が犯罪事実の一部を殊更に隠すようなものである、または自らの責任を否定するようなものである場合には、処分を求める趣旨が黙示的にも含まれていないことになります。

出頭とは

出頭とは捜査機関に自ら出向くことをいいます。

なお、裁判所へ行くときにも「出頭」といいます。

刑事訴訟法は、被疑者が裁判所に行くときにも「出頭」と規定しています。

自首と出頭の違い

自首は、①から③の要件を満たした場合の法的評価であるのに対し、出頭は捜査機関に出向いたという事実そのものを指します。

そのほか、自首が成立すると犯した罪の法定刑を減軽される場合もあります。

しかし、必ずしも減軽されるわけではありません。

これを任意的減軽といいます。

自首が成立するか否か、成立するとして法律上の減軽措置を講じるか否かの判断は最終的には裁判官の裁量に委ねられています。

これに対して出頭の場合、減軽されることはありません。

法律上の減軽について

減軽とは、法律で定められている刑の重さ(法定刑)を軽減することをいいます。どの程度減軽されるかは刑法68条に規定されています。

最終的な量刑を決める際の酌量減軽の「減軽」とは区別しなければなりません。

そして、法律上の減軽とは、減軽事由が法律に規定されている減軽のことをいいます。

法律上の減軽には、心神耗弱、中止未遂などの必ず減軽される必要的減軽と自首などの任意的減軽があります。

自首・出頭のメリット

自首特有のメリットは減軽を受ける場合があることですが、その他にもメリットはあります。

出頭の場合と共通していますから併せてご紹介します。

逮捕を回避できる可能性がある

逮捕の要件は罪を犯した疑いがあり、被疑者に罪証隠滅、逃亡のおそれが認められることです。

しかし、自首・出頭するということは、自ら「私が犯人です」と言っているようなものですから、罪証隠滅・逃亡のおそれなし=逮捕を回避できる可能性はあります。

ただし、事件の内容や供述内容などによっては逆に逮捕される可能性も否定はできません。

有利な情状として考慮してもらえる

検察官が刑事処分、裁判官が量刑を決める上で考慮する事項が情状です。

この情状には被疑者、被告人の「反省の度合い」も含まれています。

自首・出頭したということは、その反省の度合いを示す一事情にはなりえますから、刑事処分では不起訴処分、量刑では執行猶予を獲得できる可能性が高まります。

精神的に楽になる

捜査期間と接触を図る前は、「いつ逮捕されるのか?」「いつ呼び出しを受けるのか?」「職場や家族に連絡がいかないだろうか?」などという不安が付きまとうことでしょう。

しかし、自首・出頭してしまえば、事件のおおよその見通しが見えてきますから、自首・出頭する前よりかは精神的に楽になることができます。

まとめ

自首も出頭も

  • 捜査機関に出向くという点で共通する部分があり、そして、メリットとして
  • 逮捕を回避できる可能性がある
  • 有利な情状として考慮してもらい、刑事処分、量刑で有利になる可能性がある
  • 精神的に楽になれる

という点は共通していることが分かります。

しかし、自首・出頭することで逆に逮捕される可能性も否定はできません。

自首・出頭をご検討中の方は、事前に弁護人とよく相談の上、対策を立ててから自首・出頭した方がよいでしょう。

状況によっては、弁護士に同行してもらうこともできます。

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