更新日:2024年6月21日 (金)

公開日:2024年6月21日 (金)

特別寄与料を受け取ったら相続税はかかる?

特別寄与料を受け取ったら相続税はかかる? 特別寄与料を受け取ったら相続税はかかる?

サマリー

2018年の民法改正で新たに創設され2019年7月に施行した特別寄与制度は、亡くなった人(被相続人)に特別な貢献をした相続人以外の親族が被相続人の財産を受け取れる制度です。

これまでは、配偶者の親の介護をしたとしても、相続人でないという理由で財産を受け取れなかった人が日の目を見る制度として注目されていますが、気にかかるのが相続税の問題です。

この記事では、特別寄与料を受け取った場合、どのような条件で相続税がかかるのか、特別寄与料を支払った人は相続税に何らかの影響があるのかについて解説します。

特別寄与料を受け取ったら相続税はかかるか?

特別寄与料を受け取った場合、相続税の申告が必要な場合と不要な場合があります。

それぞれ以下で解説します。

基礎控除を越えたら相続税がかかる

特別寄与料は相続税の課税対象となるため、相続財産の総額が基礎控除(非課税枠)を越える場合は、特別寄与料を受け取った人(特別寄与者)にも、相続税がかかります。

特別寄与料は、相続人以外の親族が受け取るものなのに、なぜ相続税がかかるのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

特別寄与料の支払いは、被相続人の死亡によって行われるもので、被相続人が亡くなったことにより発生する相続に深く関係しています。
特別寄与者が受け取った特別寄与料は、被相続人からみなし遺贈を受けた扱いとなるため、相続税の申告が必要になるケースがあります。

相続税の申告が必要かどうかを判断する基礎控除額は、以下の計算式で求めます。

3000万円+600万円×法定相続人の数

相続税がかかる場合は、2割加算される

相続税の申告が必要な場合、特別寄与者の税額は2割が加算されます。

これは相続税法で、被相続人の1親等の血族・配偶者以外の人については税額が2割加算されると定められているのが理由となり、特別寄与者のほとんどはこれに該当するからです。

特別寄与料を受け取った人はいつまでに相続税の申告をすべき?

相続税の申告が必要な特別寄与者は、特別寄与料の金額が確定したことを知った日の翌日から10か月以内に申告しなければいけません。

特別寄与者が被相続人から特別寄与料以外に遺贈を受け、すでに相続税の申告をしている場合は、特別寄与料の金額が確定したことを知った日の翌日から10か月以内に修正の申告をしなければいけません。

特別寄与料を支払った場合の相続税はどうなる?

特別寄与料を支払った相続人は、特別寄与料を支払ったことによって相続税に影響があるのかどうか、以下で解説します。

財産から特別寄与料を債務控除できる

特別寄与料を支払った相続人は、相続で取得した財産の価格から支払った金額債務控除できます。相続人が数人いる場合は、それぞれの相続人が支払った特別寄与料の金額に相続人分を乗じた金額を負担します。

相続税申告後に特別寄与料を支払ったら更正の請求ができる

相続税を申告したあとに特別寄与料を支払った場合、特別寄与料を支払った相続人は、特別寄与料の金額が確定したことを知った日の翌日から4か月以内更正の請求をすれば、還付金を受け取れます。

まとめ

特別寄与料を受け取った場合、相続税の申告が必要かどうか、早めに確認をしましょう。申告期限は意外に短く期限を過ぎるとペナルティーが課されるケースがありますので、注意しましょう。

特別寄与料を支払った人は相続税の申告が必要な場合、特別寄与料を支払った分は控除されますのでぜひ活用しましょう。すでに相続税の申告を済ませた人は、期限内であれば還付が受けられますので、忘れずにチェックしてみましょう。

ネクスパート法律事務所では、相続全般に詳しい弁護士が在籍しています。

当事務所は、相続問題について税理士を含む他仕業とも連携して対応しております。特別寄与料の請求をご検討の方、特別寄与料を請求された相続人の方のご相談をワンストップで承りますので、ぜひ一度ご連絡ください。

相続問題は弁護士への依頼でトラブルなくスピーディーに解決できます。

実績豊富なネクスパートにお任せください!

コラム監修者

Shunsuke Teragaki

Shunsuke Teragaki

所属:第二東京弁護士会

広島県広島市出身。修道高校、慶應義塾大学商学部、青山学院大学法科大学院を卒業後、新司法試験に合格し最高裁判所司法研修所を修了。弁護士として法曹界に入り、個人・法人問わず幅広い分野の相談・交渉に取り組む。ネクスパート法律事務所の代表弁護士として、依頼者に最適な見通しと戦略的な解決策を示すことを信条とし、丁寧かつ粘り強い対応で信頼を築いている。

弁護士詳細を見る

関連記事を見る

美容クリニックは要注意!再生医療等安全性確保法の基本と届出義務

2025.10.31

医療法

美容クリニックは要注意!再生医療等安全性確保法の基本と届出義務

M&Aによる事業承継について解説

2021.06.01

資金調達・デューデリジェンス・M&A

M&Aによる事業承継について解説

【弁護士解説】リベート供与は違法?独占禁止法の規制と適法な運用のポイント

2025.08.13

景表法・特商法

【弁護士解説】リベート供与は違法?独占禁止法の規制と適法な運用のポイント

製薬会社必見!医療用医薬品プロモーションの法規制完全ガイド

2025.10.06

薬機法

製薬会社必見!医療用医薬品プロモーションの法規制完全ガイド

医薬品の個人輸入代行ビジネスは適法?薬機法違反のリスクと注意点

2025.10.31

薬機法

医薬品の個人輸入代行ビジネスは適法?薬機法違反のリスクと注意点

PREV
NEXT